
軽井沢の森に囲まれて味わう。ネパール人シェフの本格カレー「sajilo cafe forest(サジロ カフェ フォレスト)」
旧軽井沢の森の外れ、教会の向かいにひっそりと佇む白を基調としたおしゃれな外観のカフェ。
コーヒーやケーキが出てきそうな雰囲気のそのカフェは、なんとネパール人シェフによる本格カレー屋。
軽井沢に来るたびに通いたくなってしまう私のお気に入り店「sajilo cafe forest(サジロカフェ フォレスト)」さんを、今回取材させていただきました。
目次
本格ネパール料理が楽しめるおしゃれカフェ「sajilo cafe forest(サジロカフェ フォレスト)」
森の中に佇む落ち着きと安らぎの空間
旧軽井沢からテニスコート通りを抜けた静かな森の中、ユニオンチャーチの向かいにある「sajilo cafe forest」さん。
軽井沢駅からは車で5分、歩いて25分ほどでしょうか。
まるで珈琲やケーキでも出てきそうなおしゃれな外観と、本格ネパールカレー屋というギャップがとっても新鮮です。
中に入ると、ネパール人シェフたちの「いらっしゃいませ〜」という声と素朴な笑顔がいつものように迎い入れてくれました。
フランスのアンティーク雑貨で統一された店内
店内の様子がこちら。
センスの良い家具や雑貨が並びます。
少し暗めの照明も、ムーディーで素敵。
もはや映画のセットのようです。
聞くと、「sajilo cafe forest(サジロカフェ フォレスト)」さんの家具や雑貨は、すべてオーナーであるNeel(ニル)さんがフランスで買い付けたアンティークのものだそう。
彼はネパールの生まれですがフランスが大好きで、コロナ前は毎年のように買い付けに行っていたのだとか。
彼のセンス溢れるこのおしゃれ空間も、「sajilo cafe forest(サジロカフェ フォレスト)」さんの魅力の1つ。
この空間を見に来るだけでも、訪れる価値大です。
ネパール料理の奥深さ
「sajilo cafe forest(サジロカフェ フォレスト)」さんのカレーは、「カレーの種類」+「ライス or ナン」を自分で選べるようになっています。
…と、いま「カレー」と言いましたが、そもそもネパールに「カレー」という名前の食べ物は存在しません。
どういうことかというと、ネパールではさまざまな香辛料を使った煮込みやスープが存在し、細分化されたそれぞれに料理名がついているのです。
日本語でこそ「カレー」と一括りにされてしまいますが、ネパール人にとってはすべてが異なる料理として認識されているようです。
ネパール人は、スパイスに対する味覚が日本人よりきっと遥かに豊かなのでしょう。
例えるなら、日本では出汁を使った料理は色々存在しますが、それが海外で「DASHI」と一括りにされてしまっているような感じでしょうか。
なんだかたまったもんじゃないですよね。(笑)
そんなわけで前置きが長くなりましたが、「sajilo cafe forest(サジロカフェ フォレスト)」さんのバラエティー豊かなメニューをご紹介します。
カレー(一部)
Chicken Curry チキンカレー 850円
Vegetable Curry ベジタブルカレー 850円
Matton Curry マトンカレー 950円
Butter Chicken Curry バターチキンカレー 1,050円
Kima Matter Curry キーママダルカレー 950円
Sag Chicken Curry サグチキンカレー 1,050円
Channa Dal Curry チャナダル豆のカレー 900円
Sea Food Mix Curry シーフードミックスカレー 1,200円
Fish Tikka Masala Curry 窯焼き魚のカレー 1,150円
(各税込)
ナン&ライス
Plain Nan プレーンナン 350円
Garlic Nan ガーリックナン 450円
Sesami Nan セサミナン 450円
Cheese Nan チーズナン 550円
Onion Cheese Nan オニオンチーズナン 580円
Sweet Nan スイートナン 550円
Caramel Cinnamon Nan キャラメルシナモン 580円
Turmeric Rice(Bashmati) ターメリックライス(バスマティ)400円
(各税込)
前菜&スナック(一部)
Samosa サモサ(じゃがいもなどの野菜を衣で包み揚げたインドのおやつ)600円
Momo モモ(ネパールの伝統的な蒸し餃子)700円
Farshi ko Achar ファルシコアチャル(かぼちゃをスパイスで和えたもの)500円
(各税込)
もちろん、ネパールに欠かせないチャイやラッシーなどのドリンクも充実。
ビールやワインなどのアルコールも豊富で、インドワインなどの珍しいものまで。
ちなみにランチタイムにはランチセットのご用意もあるので、ランチ利用もおすすめです。
いざ実食!
今回私が選んだのがこちら、「キーママタルカレー」と「チーズナン」。
「キーママタルカレー」とは羊肉と鶏肉の挽肉に緑豆を入れたカレーのこと。
真鍮の食器がなんだかネパールっぽくて気分が上がりますね。
肉の旨味に、スパイスの深みのある香味が絶妙にミックス!
辛いのが苦手な方でも食べられる、程よい辛さでした。
バターが香るとろとろ濃厚チーズ入りのナンは、もはやカレーなしでナンだけでも十分なほど美味しい、私の中でいちばんのおすすめナンです。
そしてネパール料理に欠かせないのが、モモ。
ネパールやチベットで広く親しまれている家庭料理です。
肉のフィリングを餃子のような皮で包んだもので、スパイシーなタレにつけて食べます。
餃子のような感じでジューシーで食べやすく、でもどこかエスニックな味わいのあるモモ。
こちらもぜひおすすめしたい逸品です。
そしてこちらが「サモサ」と呼ばれる、じゃがいもなどの野菜を包み揚げしたおつまみ。
インドを中心に広く親しまれています。
サクッとした食感にスパイスの香りが効いていて、とっても美味しかったです。
ちなみに、濃厚なほうれん草ベースの日本では珍しい緑色のカレーなんかもあります。
「sajilo cafe forest(サジロカフェ フォレスト)」さんには、様々なスパイスを使用したバラエティー豊かな料理がたくさんあります。
ぜひいろんな味を試してみてください。
オーナーのNeel(ニル)さんの想い
そして何より私がこのお店を好きな理由は、オーナーであるNeel(ニル)さんや、ネパール人シェフたちの存在です。
私が初めて「sajilo cafe forest(サジロカフェ フォレスト)」さんを訪れたのは、とある夏の夜、THE CIRCLEでの勤務を終えた後でした。
たまたまTHE CIRCLEの前を散歩中のNeelさんがちょうど通りがかり、立ち話をしているうちに、前から気になっていた彼の店「sajilo cafe forest」さんに、今日こそ行くべきであるような気がしてきたのです。
お店を閉めて1人で向かうと、聞いていた通りの素敵な雰囲気のお店が現れ、入り口のところに座っていたNeelさんがすぐ中に案内してくれました。
私が20歳のころ、ネパールを一人旅したことがあったため、共通の話題も多かったからでしょうか。
私が店内に滞在している間、彼は手が空けば私のテーブルに来て話相手をしてくれました。
その会話の中で、彼がネパールから飛び出し日本でカフェを経営するに至る人生の片鱗や、彼のお店や味に対するこだわり、さらにネパール人シェフたちの日本での住環境まで整えてあげていることなどを聞き、感激してしまったのです。
日本のパスポートは世界最強とよく言われる通り、私たち日本人はほとんどの国にビザなしで行くことができます。
しかし、ネパール人が日本に行こうと思ったら、膨大な書類を揃えなければならなかったり日本人の身元保証人が必要だったりするそうで、「日本に行くだなんて夢のまた夢だ」とネパールにいたときに地元の知り合いから聞いたのを、私はNeelさんの話を聞きながら思い出していました。
日本での生活環境に馴染めず、彼も一度は国に帰ったといいます。
それでも日本という国に惹かれ、日本語を猛勉強し、また戻ってきました。
そんなことを思うと、彼がいま、日本という異国の地でこんなに素敵で立派なカフェを経営していること、そしてそんなに喋っていて大丈夫なの?!とこちらが心配になってしまうくらい、たった1人のお客さんのためにたくさん時間を割いてくれたそのおもてなしの姿勢に、心を打たれてしまいました。
ネパール・インド料理のお店です。
本場インド仕込みでスパイスを使いこなすネパール人シェフ達が心を込めて腕を振るいます。
店内へ入れば、訪れたみなさまが思い思いで感じる異国の地へ
そしてそのとある時代へタイムスリップする。
そんな五感が満足するような空間を目指しました。
飾らない笑顔のネパール人スタッフ達が暖かくお迎えし
どこか懐かしく魅惑的で、日常よりも少しだけ特別な時間へご案内します。
どうぞゆったりとSajilo Cafe forest での “ショートトリップ” をお楽しみください。
メニューの1ページ目にはこんなことが書かれていますが、私がここで経験した時間は、たしかにちょっとだけ非日常だったような、あるいはなんだかネパールを旅したかのような、そんな不思議な時間だった気がします。

ネパールの田舎の風景
私はここに、「カレーを食べに」というより「癒しを求めて」行っているような気がしてなりません。そして、THE CIRCLEで人をおもてなしする側にある私も、彼を見習って来てくれた人に「癒し」を与えられるような人になりたいと思いました。
心も満たしてくれる「Sajilo Cafe forest」さん
私の「Sajilo Cafe forest」さん愛が少々溢れすぎてしまいましたが(笑)、味も雰囲気も人も、すべてにおいておすすめできるカフェです。
「Sajilo Cafe」さんは、東京含め全部で5つの店舗があります。
Sajilo Cafe 吉祥寺
Sajilo Clove 西荻窪
Sajilo Cafe forest(旧軽井沢)
Sajilo Cafe Linden(中軽井沢)
Shiva Cafe 吉祥寺
訪れた際にはぜひ、
「ダンニャバード(dhanyabaad)!」(ありがとう!)
「ミトチャ(mitho chha)!」(美味しい!)
とネパール人スタッフに声をかけてみてください。
素朴で飾らない笑顔を、彼らはきっと返してくれます。
INFORMATION
店名:
Sajilo Cafe Forest (サジロカフェ・フォレスト)
住所:
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢859-1
電話番号:
0267-42-5541
営業時間:
月~金
11:00~15:00(LO 14:30)
17:00~22:00(LO 21:00)
土日祝
11:00~22:00(LO 21:00)
定休日:
不定休
一人当たりの予算:
¥1,000〜¥3,000
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